うちの庭の木、何のために植えたんやろ?|築61年の庭を調べてみたら面白かった

この記事はこんな方におすすめです
  • 実家や自宅の庭木の名前や由来を知らずに過ごしている方
  • 古い庭のある家に住んでいる方
  • 何気ない日常の中に「調べる楽しさ」を見つけたい方
  • 実家や自宅の庭木の名前や由来を知らずに過ごしている方
  • 古い庭のある家に住んでいる方
  • 身近なものを「これ、何なんやろ?」と調べるのが好きな方
  • 何気ない日常の中に、小さな発見を見つけたい方

結論から言うと、61年以上前からある我が家の庭を調べてみたら、今まで何気なく見ていた木にも、それぞれ名前や特徴、由来があることが分かりました。

松だと思っていた木はクロマツ。

「モップみたいな木」と思っていた木はヒヨクヒバ。

赤い実をつける植物には、センリョウ、マンリョウ、ナンテンがありました。

さらに、キンモクセイやイヌマキ、ドウダンツツジについても調べてみると、それぞれに特徴や庭での役割があります。

もちろん、61年前にこの庭をつくった祖父が、そこまで考えて植えたのかは分かりません。

でも、「この木は何なんやろ?」という小さな疑問から調べ始めると、同じ庭なのに少し違って見えるようになりました。

今回は、我が家の庭にある木を一つずつ調べながら、何の木なのか、どんな特徴があるのか、そして庭の中でどんな役割をしているのかを見ていきます。


「この木、何の木なんやろ?」

ある日、庭を眺めていて、ふと思った。

「この木、何の木なんやろ?」

我が家の庭は、築61年以上になる。

61年といえば、人間なら還暦をとっくに過ぎている。

会社員なら、

「そろそろ再雇用を考えようか」

という頃だ。

ところが庭の木は、そんなことも気にせず、毎年同じように緑になり、花を咲かせ、実をつける。

祖父の代から庭師さんに手入れをしてもらいながら、ずっとここにある。

私はというと、そんな庭を毎日見てきたくせに、木の名前をほとんど知らない。

松は「松」。

あとは、

「なんか緑の木」

くらいである。

庭師さんが来れば、

「お願いします」

と言って、あとはお任せ。

考えてみれば、かなりざっくりした庭の見方をしていた。

そこで今回は、庭にある木を一つずつ調べてみることにした。

すると、これが思った以上に面白かった。

名前が分かる。

特徴が分かる。

さらに名前の由来や、昔から庭で使われてきた理由を調べてみる。

すると、今までただの「庭の木」だったものが、一つずつ違って見えてくる。

まずは、庭の足元から調べてみた。


赤い実をつける木は何?

最初に目についたのは、庭の足元にある赤い実だった。

赤い実をつけた植物がいくつもある。

「これは何や?」

調べてみる。

すると、

センリョウ(千両)

だった。

千両

さらに、その近くには、

マンリョウ(万両)

もある。

万両

そして、

ナンテン(南天)

まである。

南天

千両、万両、南天。

名前だけ並べても、なんだか景気がいい。

「幸福3点セット」と呼んでもいいかもしれない。

そこで、千両と万両の違いも調べてみた。


千両と万両、何が違う?

調べてみると、まず目につく違いは実のつき方だった。

千両・万両とは

センリョウは、葉の上に赤い実をつける。

一方、マンリョウは葉の下に実をつける。

マンリョウの実は下向きにつき、冬にも長く残る。

昔の人は、こうした姿から「万両」という名前をつけたとされている。

実のつき方が違うので、庭で実際に見比べてみると分かりやすい。

さらに、マンリョウの実は冬にも長く残る。

名前も「千両」と「万両」。

実のつき方を知る前は、単純に似たような植物だと思っていた。

でも調べてみると、ちゃんと違いがある。

こういうところが面白い。

さらにナンテンについて調べると、「難を転じる」という語呂合わせから、縁起のよい植物として親しまれてきたことも分かった。

南天とは

「難を転じる」

という語呂合わせから、縁起のよい植物として親しまれてきた文化がある。

我が家の庭には、

  • 千両
  • 万両
  • 南天

が並んでいる。

もちろん、61年前に祖父が、

「千両、万両、南天を組み合わせよう」

庭の思い

難を転じて、千両・万両

と考えて植えたのかは分からない。

でも、こうして意味を調べてみると、

「昔の人が庭に植えた理由には、こういうものもあったのかな」

と想像するのは面白い。


モップみたいな木の正体

次に気になったのが、細い葉が糸のように垂れ下がった木だった。

私は長年、

「モップみたいな木」

と思っていた。

名前も知らない。

庭にあるのだから、何か意味があるのだろうとは思っていたが、調べたことはなかった。

そこで調べてみる。

すると、

ヒヨクヒバ(比翼ヒバ)

らしい。

比翼ヒバ

まず、名前が分かった。

次に「比翼ヒバ」という名前の由来を調べてみる。

「比翼」という言葉は、中国の伝説に登場する「比翼の鳥」に由来するとされている。

比翼の鳥は、一羽では飛べず、二羽が翼を合わせて飛ぶとされる鳥だという。

ヒヨクヒバの枝葉が、翼を広げたように見えることから、この名前がついたとされている。

比翼ひばとは

「比翼」というのは、中国の伝説に登場する「比翼の鳥」に由来する名前だという。

一羽では飛べず、雄と雌が翼を合わせて飛ぶとされる鳥。

糸のように垂れ下がる枝葉が、その翼を思わせることから、この名前がついたとされている。

今まで、

「なんかモップみたいな木」

と思っていた。

でも名前と由来を知ってから、もう一度木を見ると、今度は枝葉の形が気になってくる。

「なるほど。こういうところから名前がついたんかな」

名前を知るだけで、見るポイントが変わる。

これも今回の庭調べで面白いと思ったところだった。


秋になると主役になるキンモクセイ

次はキンモクセイ。

キンモクセイ

これはさすがに知っている。

秋になると、庭から甘い香りが漂ってくる。

「ああ、キンモクセイの季節やな」

それくらいは分かる。

でも、せっかくなのでキンモクセイについても調べてみた。

すると、日本のキンモクセイは江戸時代に導入されたとされていることが分かった。

日本に入ってきたのは雄株とされ、日本では基本的に実をつけない。

その後、挿し木などで増やされてきた。

キンモクセイとは

糸のように垂れ下がる枝葉が、その翼を思わせることから、この名前がついたとされている。

日本のキンモクセイは、江戸時代に雄株が入ってきたとされている。

雄株なので、日本では実をつけない。

その後、挿し木などで増やされてきた。

普段は、

「秋になるといい匂いがする木」

くらいにしか思っていなかった。

ところが調べてみると、日本で長く親しまれてきた植物だった。

そう考えると、毎年秋に感じていたあの香りも、少し違って感じる。

庭の木を調べるというだけで、植物の歴史までつながっていく。


庭の大きな木を見上げてみた

足元の植物を調べたので、今度は庭の大きな木を見てみる。

そこにあるのが、

クロマツ。

松

これは昔から「松」と呼んでいた。

でも、松についても調べてみると、日本では長寿やめでたさの象徴として親しまれてきたことが分かる。

正月の門松などを考えると、確かに身近な縁起物でもある。

そして松は、樹形そのものも庭の景色をつくる。

枝を広げ、曲がりながら年月を重ねていく。

我が家の松も、庭の上のほうで大きく枝を広げている。

調査

枝を広げ、曲がり、年月を重ねる。

長寿や不老長寿、めでたさの象徴として親しまれてきた。

正月の門松を考えれば分かりやすい。

そして、松は樹形そのものが美しい。

だから日本庭園では、庭の景色をつくる重要な木として扱われてきた。

昔は、

「松があるな」

くらいにしか思っていなかった。

でも、調べてから見ると、

「この松、かなり大きくなったんやな」

「庭全体の景色をつくっているのは、この木なんやな」

と感じるようになった。

木そのものは変わっていない。

知ったことで、見る側が変わっただけである。


その横に立つイヌマキ

松の近くには、

イヌマキ

がある。

イヌマキ

これも名前くらいは聞いたことがあったが、詳しくは知らなかった。

調べてみると、イヌマキは常緑樹で、一年を通して緑を保つ。

昔ながらの屋敷や庭でも使われてきた木だという。

そう言われてから庭を見ると、

松が大きく枝を広げていて、

その横にマキが立っている。

さらにその下には低木がある。

調査

一年を通して緑を保つ。

昔ながらの屋敷や庭で、庭の骨格をつくる木として使われてきた。

「なんや。

ちゃんと庭になってるやん」

当たり前のことなのだが、今までそこまで考えて庭を見たことがなかった。

木の名前や特徴を調べると、庭全体の見方まで少し変わってくる。


ドウダンツツジは庭の脇役

そして足元にある、丸くきれいに刈り込まれた木。

ドウダンツツジ。

ドウダンツツジ

名前を知る前は、

「丸く刈ってある木」

くらいにしか思っていなかった。

これも調べてみる。

ドウダンツツジは、春には白い小さな花を咲かせ、夏は緑、秋には紅葉する。

さらに刈り込みにも向いている。

つまり、一年を通して季節の変化を見せながら、庭の形も整えやすい木ということになる。

松のような大きな木ではない。

でも、庭の足元を見ると、こうした木があることで全体が整って見える。

会社でいうなら、

「目立たないけど、いないと困る人」

みたいな存在かもしれない。

私はそういう人を何人も知っている。


松・マキ・ドウダンツツジを一緒に見てみる

ここまで調べたところで、もう一度庭全体を見てみた。

松。

マキ。

ドウダンツツジ。

それぞれ単独で見れば、ただの庭木である。

でも特徴を調べてみると、

松は大きく枝を広げて庭の景色をつくる。

マキは一年中緑を保つ。

ドウダンツツジは足元を整え、季節の変化を見せる。

ドウダンツツジとは

春には白い小さな花を咲かせ、夏は緑、秋には紅葉する。

刈り込みにも向いている。

つまり、

一年を通して庭に変化をつくりながら、形も整えられる木。

もちろん、61年前に庭をつくった祖父に、

「それぞれの役割まで考えて植えたんですか?」

と聞くことはできない。

だから、本当のところは分からない。

ただ、庭全体を見ながらそれぞれの特徴を知ると、

「こういう組み合わせで庭をつくったのかな」

と想像できる。

それだけでも、今までとは違う見方になる。


そして足元には「無事カエル」

さらに庭を見ていると、ドウダンツツジの陰から緑色のカエルの置物が出てきた。

[ここにカエルの置物の写真]

誰が置いたのかは分からない。

でも、

「無事カエル」

である。

千両。

万両。

南天。

松。

マキ。

ドウダンツツジ。

そしてカエル。

こうして並べてみると、かなり縁起のよさそうな庭に見えてくる。

「難を転じて、千両・万両を得て、長生きして、無事カエル」

と考えると、ちょっと出来すぎている。

もちろん、全部を意図して植えたり置いたりしたのかは分からない。

でも、こういうものを見つけると、

「この庭をつくった人は、何を考えていたんやろ?」

と、少し気になってくる。


61年前の庭を想像してみる

ここまで調べると、61年前の庭を少し想像してしまう。

この家を建てた頃。

庭に木を植えた人がいた。

松を植える。

マキを植える。

足元にはドウダンツツジ。

赤い実のなる千両や万両、南天。

秋になればキンモクセイの香りがする。

本当にこんなことを考えていたのかは分からない。

もしかすると、

「庭師さんにお任せ」

だったのかもしれない。

それでも、今残っている木を見ていると、

「昔の人は、この庭をどういうふうに見ていたんやろ?」

と考えてしまう。

こういう想像ができるのも、古い庭を調べる面白さなのかもしれない。


庭木を調べて分かったこと

今回調べたものを、いったん整理してみる。

植物日本庭園での位置づけ・役割昔からある意味・イメージ今回調べて分かったこと
クロマツ(松)庭の主木・景観の中心長寿・不老長寿・めでたさ大きく枝を広げ、庭全体の景色をつくる存在
イヌマキ庭の骨格となる常緑樹常緑・長く生きるイメージ一年中緑を保ち、昔ながらの屋敷や庭でも使われてきた
ドウダンツツジ低木・刈り込み・庭の縁取り季節感・美しさ・整った景観春は花、夏は緑、秋は紅葉。庭の足元を整える「脇役」
センリョウ(千両)庭の足元を彩る縁起木富・財運・めでたさ葉の上に赤い実をつける。名前も縁起がよい
マンリョウ(万両)庭の足元を彩る縁起木富・財運・めでたさ葉の下に赤い実をつける。千両よりさらに「万両」という景気のよい名前
ナンテン(南天)庭の縁起木「難を転じる」→ 厄除け・縁起赤い実をつけ、昔から縁起のよい植物として親しまれてきた
キンモクセイ(金木犀)庭に香りと季節感を加える木秋・香り・風情日本では雄株が導入されたとされ、挿し木などで増やされてきた
ヒヨクヒバ(比翼ヒバ)庭のアクセント・独特な樹形を楽しむ木夫婦・つながりのイメージ糸のように垂れる枝葉が特徴。「比翼の鳥」に由来する名前とされる
カエルの置物庭の遊び心・縁起物「無事カエル」植物ではないが、庭にちょっとした人間味を加えている

こうして表にしてみると、今まで知らなかったことがかなりある。

毎日見ている庭なのに、知らないことだらけだった。


「調べる」と、いつもの庭が少し違って見える

今回、一番面白かったのは、新しい木を見つけたことではない。

全部、昔からそこにあった。

毎日見ていた。

それなのに、名前を知らなかった。

そこで、

「これは何なんやろ?」

と調べてみた。

名前が分かる。

特徴が分かる。

由来が分かる。

すると、同じ庭なのに少し違って見える。

ヒヨクヒバを見れば、

「これが比翼ヒバか」

と思う。

千両と万両を見れば、

「実のつき方が違うな」

と気づく。

キンモクセイを見ると、

「江戸時代から日本にあるんやな」

と思う。

松を見ると、

「この木が庭の景色をつくってるんやな」

と思う。

庭そのものは変わっていない。

変わったのは、庭を見る自分のほうだった。


庭師さんの仕事を見て、もう一つ気づいたこと

そんなことを考えていた頃、庭師さんに庭の手入れをしてもらった。

この日はかなりの猛暑。

庭を眺めているだけでも暑い。

その中で、庭師さんは黙々とハサミを入れていく。

伸びていた枝が落ちる。

込み合っていたところに風が通る。

少しずつ木の形が整っていく。

その様子を見て、

「庭って、植えたら終わりじゃないんやな」

と改めて思った。

61年前に植えられた木を、今は庭師さんが手入れしている。

そうやって何十年も手入れされながら、今も庭が残っている。

木の名前を調べたことで、今度は庭を手入れしている人の仕事にも目が向くようになった。

これも、今回庭を調べてみて初めて気づいたことだった。


61年経った庭を、もう一度眺めてみる

夕方、もう一度庭を眺めた。

松がある。

マキがある。

ドウダンツツジがある。

千両、万両、南天がある。

キンモクセイもある。

そして、カエルもいる。

以前なら、

「庭やな」

で終わっていた。

今は少し違う。

「これはクロマツやな」

「マキは一年中緑なんやな」

「千両と万両は実のつき方が違うな」

「この木がヒヨクヒバか」

そんなことを考える。

木の名前を知ったからといって、庭が急に立派になったわけではない。

でも、今までより少し細かく庭を見るようになった。

そして、

「まだ知らない木があるんちゃうか?」

とも思うようになった。


この庭、まだまだ調べることがありそう

今回調べてみて思ったのは、

身近すぎるものほど、意外と知らない

ということだった。

新しい場所へ行かなくてもいい。

特別なものを買わなくてもいい。

自宅の庭を見て、

「この木、何なんやろ?」

と思ったところから始められる。

名前を調べてみる。

特徴を調べてみる。

由来を調べてみる。

すると、そこから植物の歴史や、日本の庭文化まで話が広がっていく。

今回調べた木も、まだまだ詳しく調べれば知らないことが出てきそうだ。

61年以上経った庭なら、当然といえば当然なのかもしれない。

植えられた時期も分からない木がある。

誰が植えたのか分からない木もある。

なぜそこに植えたのか分からない木もある。

でも、今もそこに残っている。

だから、これからも庭を見ていて、

「これ、何なんやろ?」

と思ったものがあれば、また調べてみようと思う。


まとめ|庭は変わらなくても、知ると見え方が変わる

今回、我が家の庭にある木を調べてみた。

松だと思っていた木はクロマツ。

モップのように見えていた木はヒヨクヒバ。

赤い実をつける植物は、センリョウ、マンリョウ、ナンテン。

ほかにも、イヌマキ、ドウダンツツジ、キンモクセイなど、それぞれに特徴があった。

調べる前は、どれも「庭にある木」だった。

でも、名前を知り、特徴を知り、由来を知ると、一つずつ違って見えてくる。

庭は何も変わっていない。

変わったのは、庭を見る自分だった。

「この木、何なんやろ?」

そんな小さな疑問から調べてみる。

それだけで、毎日見ている景色の中にも、知らなかったことが見つかる。

今回の庭調べで、それを実感した。

そして我が家の庭には、まだ名前も分からない木が残っている。

61年分の庭なら、まだまだ「これ、何なんやろ?」は出てきそうだ。

そのときは、また一つずつ調べてみようと思う。


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この記事を書いた人
たかじ

50代の会社員。
小売業の店長として働きながら、節約、仕事、愛用品、家庭菜園など、実際に経験したことを記録しています。

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